コイルセンターの現場を支える母材管理・ライン制御システムとは

コイルセンターの現場を支える母材管理・ライン制御システムとは

アマテックが手がけている制御システムの中でも、中心となっているのが「母材管理システム」と「ライン制御システム」です。 これらのシステムは、主にコイルセンターと呼ばれる工場で使われています。

コイルセンターでは、製鉄所で生産された母材コイルを加工し、次の工程へとつないでいきます。 扱う母材は、1本あたり20〜30トンにもなる重量物です。 この現場をどう安全に、効率よく動かすかが、私たちの仕事です。

母材管理システムとは何をする仕組みか

正式には「母材置場管理システム」と呼ばれています。 母材コイルは非常に重いため、工場内では天井クレーンを使って移動・保管されています。

問題になるのが、「次に使う母材がどこにあるのか」を探す作業です。 システムがない場合、作業員がコイルの間に入り込んで探す必要があり、 時間がかかるうえに、常に危険と隣り合わせの作業になります。

アマテックの母材管理システムでは、母材コイルの置かれている位置をシステムで記憶し、 次に使用するコイルの場所を作業員に通知します。 これにより、「探す」という作業そのものをなくすことができます。

安全性を大きく高めた実際の現場

この仕組みの効果を強く感じたのが、東日本大震災の際のお話です。 アマテックの母材管理システムを導入していただいていたお客様から、

「導入前は、コイルの間に入り込んで母材を探していたが、システムを入れてからその作業がなくなった。 地震でコイルが崩れた時にも、けが人が出なかった」

という言葉をいただきました。 私たちの仕事が、現場の安全につながっていることを実感した出来事です。

ライン制御システムが担う役割

もうひとつの柱が、ライン制御システムです。 アマテックが主に手がけているのは、

  • スリッターライン
  • レベラーライン

といった、母材コイルを加工するラインの制御です。

これらのラインでは、母材の供給から加工、次工程への受け渡しまで、 すべてが連動して動いています。 どこか一つがずれると、ラインが止まったり、無理な動きが発生したりします。

ライン制御では、各装置の動きを細かく調整し、 安全で無駄のない流れを作ることが求められます。 現場ごとに設備や運用が違うため、同じ制御は一つとしてありません。

コイルセンター以外の自動制御にも対応

アマテックの仕事は、コイルセンターだけに限りません。 工場全般の自動制御についても、多くのご相談をいただいています。

ただし、どの現場でも共通しているのは、 「人が無理をしなくてもいい仕組みを作ること」です。 重量物を扱う現場だからこそ、制御の役割は大きくなります。

まとめ

母材管理システムとライン制御システムは、 コイルセンターの現場を安全に、安定して動かすために欠かせない存在です。

アマテックでは、現場の実情を見ながら、 危険な作業を減らし、使う人にとって本当に役立つ制御システムを作ってきました。

このブログでは、今後もこうした制御システムの考え方や、 現場での取り組みについて紹介していきます。